真実
2017年01月30日
予想以上の投票率と得票率で美濃加茂市長が当選した。しかしそれにも拘わらずマスコミ各誌の論調はどちらかというと批判的である。
曰く「論点が不透明であった」「6月の本選まで任期はわずか4ヶ月」等々、「今回の選挙は、三権分立の観点から憲法違反の恐れあり」との専門家のコメントを載せている新聞社もあった。それはまるで美濃加茂市民の民意を無視しているかのようにも感じられた。
どこかで最近同じような印象を受けた覚えがある。アメリカ大統領選挙である。過半数を得た選挙の結果は厳粛に受け止められるべきなのではなかろうか。
常識や前例に照らし合わせて違和感を覚える結果に対しても、事象を徹底的に掘り下げ真実をあぶりだすのが報道機関の役割と思われるが、ポピュリズムを忌避する余り自らポピュリズムの旗手となっているように感じられることがままある。
「控訴審で有罪判決が出た以上、市民の信を問い、(たとえ数ヶ月でも、一刻も無駄にすることなく)全力で市政に当たりたい」との選挙前の市長のコメントにこそ、今回の市長選の真意があったはずである。
写真は藤井浩人選挙事務所に飾られていた『真実』というメッセージが添えられたスタンド花である。そもそも事件そのものが架空であったとするならば、それが『真実』であるとすれば、全てはとんだ茶番劇であり、美濃加茂市民こそ被害者であるわけである。その点にこそ我々は関心を抱き、そして場合によっては怒りを表明してもいいのではないだろうか。